無痛分娩をしました。
痛いのヤダから。
でも安心してください(?)、痛くなくないです。
無痛分娩にもいろいろあって産院を迷う
かかりつけのクリニックで妊娠がわかったあと、分娩までできる産院に転院をしました。クリニックの先生にはそこから割と近い山王病院を勧められたけど、セレブ御三家のひとつである山王なんて畏れ多すぎ!とビビって保留。どこにするか探すことからはじめました。
痛いのヤなんで、無痛分娩ができるところを探しました。「無痛」とはいえ完全無痛とか和痛とかいろいろあったり(しかも特にガイドラインがないので病院ごとに程度が違う)、24時間土日も対応可能という病院もあれば土日や夜間は対応不可という病院もあり、自分が希望する無痛の程度でどんどん選択肢が狭まってきます。
わたしの印象では個人病院の方が完全無痛が多く、そしてその場合は計画分娩が多かったです。でも予定した分娩日よりも早く陣痛や破水が起こった場合は無痛対応ができないという病院もあり、それじゃあ、完全痛い分娩!ってことで悩みは深まります。
結局、完全無痛はあきらめ、24時間土日夜間も無痛分娩をしてくれて、計画分娩でなく自然な陣痛や破水がきてからも対応してくれる病院にしました。
国立成育医療研究センターに決定
初診も分娩も予約がスムーズにできてラッキーでした。都内では分娩できる病院が少なく、何ヶ月先までも予約が取れないということがザラだそうです。
国立成育医療研究センターに決定したのは、無痛分娩を24時間土日夜間も対応してくれるってところが魅力だったのと、産む直前でも「やっぱ無痛やめる!」とか「やっぱ無痛にする!」とか言えるところ、そして計画分娩もできるけど基本的には自然な陣痛や破水を待って産むというところが理由でした。その代わり陣痛をまつってことは完全無痛じゃなありませんでした。子宮口が4cmまで開いたら麻酔を入れるというのが基本的なルールで、そこまでは陣痛を受け入れなきゃいけないという病院でした。
そのほか大きな理由としては、ハイリスク妊婦に対応しているという点。すでに健康な状態で妊娠していたのでそんなに心配しなくてもいいかなとは思いましたが、妊娠中に深刻な妊娠糖尿病や切迫早産や切迫流産などになった場合は個人病院では対応仕切れず大きな病院に転院することがままあります。わたしは40歳だし、何らかのリスクがおこるかもしれないから最初っからハイリスク妊婦に対応してる病院に行けるなら行っといたほうが安心だなってことで、国立成育医療研究センターにしました。
無痛分娩についてもしっかり説明や講習があり、通常の両親クラスとは別に無痛分娩クラスというのに出席する必要があります。そしてこれに出席したのちに麻酔科医との面談があります。産科医だけでなく麻酔科医から直接説明を受けて質問ができるのはとてもよかったです。無痛分娩のメリットデメリット、大小含めたリスクなどをきちんと把握した上で分娩するのと、これが全くないのとでは大違いかも。
無痛分娩の費用
分娩費用は公式HPに紹介されている通りでした。
無痛分娩費用は自然分娩費用にプラス12万円。
国立成育医療研究センター「費用について」
だいたい80万円。健康保険から出産一時金として42万円が支給されるので、自腹は38万円程度。
都内だとまあまあこんな感じなんじゃないでしょうか。無痛分娩にしなければマイナス12万で自腹は26万円だったのかな。ちなみに山王で産んだ知り合いは自然分娩で130万(自腹88万円)だったそうです。さすが御三家…(ちなみに御三家とは山王、愛育、聖路加のことです)。
妊婦健診の費用
私の場合は39週で出産しました。それまでの妊婦健診にかかった費用は17万円程度でした。これも人や自治体によって違うと思いますが、とりあえず成育の妊婦検診に行ってお金を払わなかったってことは無いです。
出産後に産後院に入ったのですが、そこで出産や費用の話になり、どこどこはいくらだったとか、どこどこはどうだったとかかなり色々聞けて面白かったです。一番すごいな!って思ったのは日赤こと日本赤十字社医療センター。床で産むってほんと!?あと、水中分娩もあるって。
成育医療研究センターでの無痛分娩
陣痛が起きて病院に行くとLDR(陣痛から分娩、回復までを過ごす部屋)に通されました。あれこれチェックしたのち点滴をして、NSTという陣痛がわかるモニターをお腹に巻いて、その後麻酔をします。入院して30分で麻酔の処置をしてもらい、すぐに陣痛の痛みは引きました。
とはいえ病院に行くのがちょっと遅かったので、すでに自宅でガッツリ陣痛を味わってしまいました。でも実際に産まれるのはその12時間半後だったので、その後は12時間半ずっと痛みを感じなくていいのはすごくよかったです。入院から分娩終了まで、一番痛かったのは最初に刺した点滴の針だったかも…。硬膜外麻酔も麻酔をしてからするので痛くないし。
LDRはベッドと大きなソファ、お手洗いや洗面所、冷蔵庫やラジカセもある広い個室でプライバシーが保たれています。隣のLDRや廊下の音なども全く聞こえません。静かなお部屋でだいたいうつらうつらしながらすごしました。たまに廊下にでる夫は隣室で自然分娩をしている人の叫び声が聞こえる!と驚いていました。そんな声が聞こえて来たら怖くて集中できないよー。聞こえなくてよかった…。
いざお産となって、いきんでくださいと言われてもまだベッドはベッドのまま。まったく分娩する場所っていう雰囲気はありません。いよいよ産まれる寸前って時にパッと天井が開いて大きな医療用のライトが降りて来て、膝に布がかけられて下半身から下が見えなくなりました。ああ、なんかこれ分娩室っぽい!と思ってるうちになんだかんだで産まれました。
無痛分娩は痛みがないので最後まで体力を取っておけるのが最大の利点だと思います。次に穏やかな気持ちのまま出産できるところもよかったです。夫と一緒にいきむタイミングを合わせたりして、一緒に産んでるって感じがありました。私に起きた副作用は高熱とわずかなかゆみでした。
無痛なので分娩後はしばらく痛みはありませんが、翌日になったら自然分娩の人と変わらず痛みはあるし後陣痛もあります。なんで産む時は無痛を選べるのに、産後は無痛がないんだー?って泣きたいくらい痛かったです。お産全体を見たらだいたい全行程痛いんだから、分娩時の痛みくらいコントロールしたほうがいいやとつくづく思いました。
そんな感じで、無痛分娩の費用や妊婦健診の費用、そして無痛分娩の様子なんかをメモしました。
どれくらい痛くないかというと、自然分娩をした女性ならびっくりすると思いますが、子宮口が10cm開いている状態でツイッターをしたり、「近所にあるあのケーキ屋2軒のうち、どっちが美味しいの?」と助産師さんに聞いたりしてどんなケーキにするか悩むってことができちゃうくらい無痛です(結局お産のあとは貧血になってケーキを食べる元気がなくなっちゃったけど…)。
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