ちょっと古い本で2012年発刊の大村大次郎著「税務署が嫌がる税金0の裏ワザ」を読みました。
「合法的脱税」なんていう過激な言い回しをしていますが、なんのことはありません。ふつうの節税対策本です。
いちいち文章の書き方が煽るようで、サラリーマンVS会社または個人事業主みたいになってますが、そういうのは気にせず読むのが良いと思います。文中ではキチンとでもそれは気をつけてね、とか、慎重にね、ってのは書いてありますが煽られてしまったら読み飛ばしかねないくらいの勢いです。
だってね、第四章では会社と業務委託契約をして、できる人は法人化しましょうっていうのを節税方法としてあげていますから。税金対策だけをみればそうかもしれないけど、社会保障や信用度、安定度としてはどうなんだろねーってのがあるよね。大きなお話としては上記の業務委託契約での独立することでの節税、個人事業主になることでの節税、不動産経営をすることでの節税という三本柱です。
◼︎業務委託契約で独立して節税
私の仕事では業務委託契約がよくあります。採用のときからコレだったり、途中からこれにしないかと打診される人もいます。
ハッキリ言って、アゴまでぬるま湯につかっているサラリーマンな私から見ると怖いなーという感じ。他に確実な仕事があればいいけど、真面目なひとがこれ一本では不安だなあ。
それに業務委託契約から元いた会社の子会社にしてもらえたひとなんてあんまり聞いたことないなあ、むしろそういうタイプのひとはそんな契約してないで普通に独立してたなあ。ほんとのほんとかなあ?と思って読みました。
◼︎個人事業主になって節税
これはよく聞きますが、文中にある通りじゃあ具体的どういうものなの?ってのはネットでもいろんな本でもゴニョゴニョしてます。
この本はハッキリ書いてあって分かりやすいです。でも、じゃあ事業主になるって具体的にどうするの?が欠けているのでせめて最寄りの区役所か税務署で申請しましょうくらい書いてくれてもいいのになあと思いました…。サラリーマンはこの本を読んでからフリーランスになるにはとか、個人事業主になるには、っていう入門書を読まないと頭の中が???で終わっちゃうね。
挙句読んでいると法人化とかなんだとか、さっきの業務委託契約もでてくるから遠いお話に感じちゃうかなあ。
他の本では言わないところを具体的に言って、他の本で言ってるところはまったく言わないという業界バランスとれてるなーという感想を持ちました(笑)。
◼︎不動産経営で節税
不動産怖い!というイメージだったので、びくびくしながら怖いもの見たさに近い感じで読みました。
でも私のまわりのバブル世代は結構やってます、コレ。儲からないよーなんて言うけど、これを読んでこんな風に節税できていいなあと思いました。マイホームには実感わかないけど、不動産経営で節税の中身が少しイメージわきました。
また妹が結婚してすぐに、駅から遠く新幹線が通るたびに震度1-2くらいの揺れが起きる3階建てのとても狭い家を買いました。老後はどうするの?と不安になるくらいの家でしたが5年もたたないうちに貸しにだしたのでなるほど、と納得。どれだけの節税になるかもこの本でよくわかりました。でも転勤族でもない妹夫婦がこれをできたのは、義両親にマンションを買う予定があり、義実家をもらう算段がついていたためです。そして義両親が不動産経営にとっても詳しいようです。
独身者の私には、バブルも終わりこのような援護がないなかでホントにひとりでスタートするのはやっぱりちょっとリスキーかなと感じました。初期投資額がおっきすぎるね。夫婦なら保険とかで上手く行くんだろうけど。時代やひとの援護があるならやりたいところです。
これはとてもタメになる本ですが、これだけを読んでじゃあやってみようという気にはならず、むしろ危なくない?という感じがしました。会社員には税金負担だけでなく社会保障負担などありつつも、やっぱり信用度や安定度があります。そのバランスを理解して出来ることからはじめないとウッカリ全部なくしかねません。
そういうひと、いたなーと結構思い浮かびます…汗。
20代から30代のころ、そして今も、かつて儲かっていたけどいろんなことになった社長を見てきたので過剰にアレルギーになってるのかもしれません(笑)。
そしてまた定価で買った本とケーキで、浪費なわたし(O_O) 渋谷のオンザコーナー♫
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